例会案内


例会案内


二〇二〇(令和二)年度 上代文学会一月例会 ご案内
日  時 二〇二一(令和三)年一月九日(土)午後二時~三時三十分
会  場 オンライン Zoom開催
(参加は会員に限ります。詳細は一月例会案内をご覧ください)
研究発表 変化する葦原中国と常世国の関係
      ○例会終了後、常任理事会(オンラインZoom)を開催します。


発表要旨
変化する葦原中国と常世国の関係


 少名毘古那神は『記』では神話的世界を往来する姿が特徴的であり、高天原、葦原中国、常世国、海原を往き来する。この常世国について『記』は具体的描写を欠くという他の神話的世界とは明らかに異なる特徴をもち、「さまざまな神話的世界とのかかわりを超えたところにあるもの」とされる(神野志隆光氏『古事記の世界観』)。確かに叙述をもたない以上言えることは限られるが、他の世界との関係性については考察の余地があると考える。本発表では世界を繋げる要素として少名毘古那神などの「移動する存在」に着目し、以て常世国と葦原中国との関係について考察する。
 葦原中国と常世国を往き来するのは『古事記』では少名毘古那神と、上巻末の御毛沼命、垂仁記の多遅摩毛理である。それぞれ記述量は僅かであるが、それぞれの移動には異なる特徴が確認でき、これが神話から現実への遷移に伴う移動形態の変化を表現した部分であったと考える。
 神々の世界間移動は、凡そ詔命等に起因する外発型の移動と、自らの意志等に基づく内発型とに大別できる。少名毘古那神の移動は「久岐斯」という在り方も含めて、自らの意志によるものと考える。また御毛沼命の移動も内発型といえるが、少名毘古那神の移動には「度」を用い、御毛沼命の移動には「渡」を用いるという違いが見られる。注目すべきは、凡そ上巻では「度」、中巻以降は「渡」という使い分けが看取され、御毛沼命の記事がその境目に位置している点である。これを考え合わせれば神話から現実への移行に連動した世界間関係の変化に伴う用字変化である可能性が指摘できよう。他方、多遅摩毛理は垂仁天皇によって常世国に派遣されており、前の二柱とは異なる外発型の移動といえる。
 こうした少名毘古那神、御毛沼命、多遅摩毛理、それぞれの移動表現の相異という視点から改めて考察し、『記』が葦原中国と常世国の関係性に変化を加えながら表現していることを明らかにする。

  

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令和三年度 例会・秋季大会研究発表会研究発表者募集
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秋季大会研究発表会は十一月に開催予定、申込締切は六月三十日です。
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